◆ 書面(2)-公正証書・公証人役場 / 離婚-慰謝料・養育費・財産分与


概略:
離婚の際に交わす公正証書とは? 公正証書の手数料について。 公正証書の書き方・雛形。


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○公正証書とは
公証人法に基づき法務大臣が任命する公務員である公証人が作成する公文書です。
様々な公正証書の中でも、大部分は金銭の貸借や給付に関する公正証書であり、離婚協議書作成の際に問題となる養育費、財産分与(婚姻費用含む)、慰謝料などの支払額、支払方法、支払日、支払期間、支払口座、延滞利息などを離婚協議書の作成で安心せず、長期に渡り確実な履行にするために、公正証書にしておくことがよいでしょう。

○公正証書の強制執行力
慰謝料、財産分与を分割払いにする場合、誠実に支払を履行させるには公正証書が大変有効となります。公正証書は調停調書と同じく、相手方が支払わないときには、相手方の給料や財産を差し押さえ、そこから給付させることができる強制執行力があります。
強制執行認諾文言を記載することで強制執行ができるのです。

○公正証書の手数料
100万円まで 5,000円
200万円まで 7,000円
500万円まで 11,000円
1000万円まで 17,000円
3000万円まで 23,000円
5000万円まで 29,000円
1億円まで 43,000円

例えば、養育費月4万円で12年間、慰謝料500万円の場合
養育費 月4万円×12ヶ月×10年(10年以上でも計算するのは最大10年まで)
=480万円 → 手数料11,000円
慰謝料 500万円 → 手数料11,000円
手数料合計=22,000円

○公証役場に行く前の準備・必須事項
公正証書を作成する際は、当事者同士が同意した原案を作成して公証役場に行きましょう。相手の同意なしでは作成できません。あらかじめ、公正証書に記載する内容は、事前に話し合いをしておく必要があります。当事者が感情的になっている場合は、公証人の前で意見が食い違ったり、契約内容に対する理解が異なっている場合があります。
前もって決めておくのは次のような事柄です。
・子供の親権
・養育費−金額、支払日、支払方法
・慰謝料−金額、支払日、支払方法
・財産分与−不動産などがある場合は物件の確認。現金の場合は支払期日、支払方法
・執行認諾条項(例:養育費が○ヶ月不払いになった場合、給料の差押えができる)

行政書士に公正証書の文案を依頼すると一概には言えませんが5〜7万円くらいの費用がかかかるようです。その辺はよく検討してください。

○公正証書作成の必要書類他
居住地に関係なくどの公証役場でも作成可能です。当事者が公証役場に行く場合、下記のものが必要になります。
・離婚協議書
・印鑑証明−発行後6ヶ月以内のもの/自動車運転免許証でも可
・実印
・戸籍謄本
・不動産の登記簿謄本・物件目録−財産分与の対象になる不動産、動産がある場合

○公証役場での手続の流れ
・公証人が当事者(元夫婦)の意見を聞き、公正証書作成
・公証人が文面を読み聞かせる
・当事者が公正証書に署名捺印をする
・送達証明書をもらう。

○公証人・公証役場とは
30年以上の実務経験を有する法律家の中から法務大臣が任命する公務員が公証人です。
通常裁判官は定年が65歳ですが、公証人は70歳まで勤務できるため退職した裁判官などが就くことが多いです。
公証役場は全国に約300ヶ所設置されています。
指定された地域に公証人が自分で公証役場を開きます。普通公務員は国から俸給をもらっていますが、依頼人から受取る手数料が公証人の収入源となっています。

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